こんにちは、める妻です。アマゾンプライムで視聴可能な映画を紹介します。ザ・クリエイターです。
あらすじ
時代は近未来。AIを持つロボットと共生する時代でしたが、AIが核爆発を起こしてから彼らを撲滅するため西側諸国はAIに対し戦争を起こしていました。主人公のジョシュアは特殊部隊、任務のためにAI共生するグループと共にしていました。しかし、突然襲撃が起こり、ジョシュアのパートナーであり、彼の子供を孕ったマヤは爆発に巻き込まれてしまいます。潜入捜査とはいえ、心から愛していたパートナーを失った悲しみで喪失感の中生きていたジョシュアは、軍からマヤが生きていると言う情報を聞き、AIを滅亡させる戦いに向かうことになりました。軍の目的はAIが作った兵器を壊すこと、彼らの先導者であるクリエイター、ニルマータと呼ばれる人物を殺すことです。マヤに会いたい一心でジョシュアは作戦に参加しますが、彼らの兵器はなんと”子供”でした。マヤを知っている子供、アルフィンと共に逃走を続きます。
おすすめ度 ★★★★
色々ツッコミどころはありましたが、総じて面白い映画でした。AI・サイボーグ・アクション・家族愛・軍・迫力・渡辺謙!!ボーッと見てても面白い映画です。冒頭はマヤとジョシュアがイチャイチャしているシーンがありますが、マヤは妊婦さんなので過激なシーンはありません。家族で見ても気まずくなる心配はないので安心して視聴することができます。
ただ、銃撃戦が起こったり、無抵抗の人・AIに対して銃を乱発している描写があるので苦手な方はご注意ください。
好きなところ、気になったところ
ここからはネタバレが含まれます。
AIの容姿
人型のAIはほぼ人間と同じ容姿をしています。違うのは耳の部分で、横からみると違いはわかりやすいです。アリエータのように目が大きくなったりしないので人間味があって感情移入しやすいです。完全に人間と同じフォルムにすることもできたのでしょうが、敢えて人間とは全く異なる箇所を作ることでグロテスクに感じてAIだということを忘れずにいることができます。
人間型以外では、いかにもロボットということがわかるデザインになっています。見た目はロボットですが、動きや心は人間と変わりありません。
ジョシュアの見た目
ジョシュアは核爆発の際に片腕を失っており、普段は義手を着用しています。でも、それだけ・・・なんか意味があるのかな?と思いましたが義手であることと、ストーリーはほぼ関係ありませんでした。AIが起こした核爆発で腕を失ったなら、もっとAIを憎んでもいいかと思いますが、物語の中で読み取れるジョシュアの感情は、”マヤLOVE”と言うこと。潜入捜査なのに子供を作っていることがびっくりです。AI側の仲間にも信頼されているのをみると、(渡辺謙にブラザーと呼ばれている)ジョシュアはAIに対してそこまで憎悪を抱いていなかったのかと思います。と言うことで、義手であるパフォーマンスは何も意味がないように思えたので気になりました。
米国陣営の作戦がちょっと・・・
ジョシュアが潜入捜査中であるにもかかわず、ガンガン攻撃してきてしまいには爆弾を落としてきました。敵も味方も関係なく木っ端微塵。雑なやり方すぎる。潜入捜査の意味ないじゃん。てかマヤ絶対無事じゃないじゃん。
マヤを失った悲しみに明け暮れていたジョシュアのもとに米国の偉い人たちが訪れます。
見てみろ、マヤは生きてる。だから捜査に協力しろ。
うっそ〜ん、絶対嘘の映像でしょ?!散々騙されているのに信じるの?と思ったらジョシュアはその言葉を信じて捜査に協力します。
ジョシュアは嘘かも知れないとは思いつつ、藁にも縋る思いでマヤに会える可能性に賭けたのかと思いました。そんなにマヤを手放したくなかったら、自分が潜入中だって大きい声で話すなよ・・ばか・・・。
研究所があるニューアジアの村に到着したジョシュア達。なんと村人を脅して研究所への行き方を聞き出そうとします。いや、こわ、そんな方法で聞き出すんか?どう見てもAIよりあんたらの方が悪人なんですけど。一方ジョシュアは仏像をすっと動かしていとも簡単に入り口を発見。はあ?なんでそんなピンと来るんだ、、そしてわかってたならもっと早く開けなさいよ、、。びっくり&がっかりしながら研究所に突入。こっそり進むのかと思いきや、人間にむかって容赦無く銃を乱射。え〜!!えええ〜!顔認証が必要となったら人間な顔を剥がそうとする残忍さ。これはもうAIの方がいいのでは?今のところ米国が最悪なことしか描写されておらず、AIの方に気持ちを肩入れしてしまいます。AIが正義、人間が悪と言う構図を狙っているのでしょうか。ただ、人間の視点に立ってみると、指揮官である女性は、AIに騙されて息子を失ったと言っています。また、AIによってロサンゼルスに核爆弾が落とされ、100万人が亡くなっています。一方、渡辺謙AIは、核爆発は人間のせいだとも言っています。どちらが本当かは神のみぞ知る、ですが、映画を観ていると圧倒的に人間(西側)が悪く描写されているのでどっちが本当の善かわからない、ような状況を作りたかったとしたらもっと偏らないように表現してほしかったなと思いました。
ジョシュア、アルフィンの家族愛で涙
ツッコミどころはありますが、ジョシュアとアルフィンの絆がどんどん深まっていくのが感じられるのはとてもよかったです。ジョシュアが米国に捕まってしまう際、離れ離れになる二人を見ていると胸が張り裂けそうでした。マヤのコピーであるAIにマヤのデータを入れて起動させるところも涙が止まらなくなります。最後、ジョシュアは自分の命を諦めてアルフィンを救います。ジョシュアがAIであることを忘れてしまうくらい子と親の描写が非常に上手くできていたと思います。爆発する飛行船を涙を浮かべて見つめるアルフィン、全てを悟ったような表情を浮かべる渡辺謙、何度見ても涙が出てしまいます。
しかし、涙を浮かべたアルフィンが、周囲の”ニルマータ”と言う地上に降りた時の顔をみると、、今までのことが嘘だったのかも?とアルフィンを疑いたくなってしまいました。
あんなに満面の笑みである必要はありますか・・・?ちょっとだけ怖かったです。
愛する人の記憶と一緒に
飛行船が破壊される最後のシーン、アルフィンが稼働させたマヤのAIが動き出し、ジョシュアと再会が叶います。二人の間に会話はなく、全てのことを理解したかのように愛を確かめます。そのままカットは宇宙船の爆発になり、二人がそのまま爆発に巻き込まれたことを示しています。個人的には、めちゃくちゃご都合主義な考えになってしまいますが、AIであるマヤが残りの脱出ポットを探し出し、二人で脱出してほしかったです。ラストは家族3人で幸せそうに笑顔を浮かべるハッピーエンドだったらもっとよかったな〜と思ってしまいました。
ジョシュア、AIマヤでもよかったんか?死んだ人の記憶やデータをAIに移すっていう映画はたくさんありますが、今回はそんな倫理観を簡単に一つのイベントとして取り扱っています。(コピーを作る映画:オブリビオン、レプリカズ、アーカイヴなど)生きている人間のコピーを作ると言う大テーマを最後にサラッと出してきたのはびっくりしました。マヤは脳死?のような状態でずっと眠っていたようですが、ジョシュアによって死を迎えるまで声は届いていたんでしょうね。(そうでないと二人が再会してハグするのはおかしい)
もしロボットに自分が愛する人の記憶をそのまま移すことができたら、私はそのままそのAIを愛せるのでしょうか。それは本当に私が愛した人なのでしょうか。死んだと思って目を覚ますと、自分の身体がマシンになっていたら、それを受け入れることが可能なのでしょうか。色々と考えさせられるる映画でした。
AIやロボット、コピー、SF、家族愛が好きな方はおすすめの映画です。