こんにちは、私は業務で初対面の方とお話したり、立食パーティーに出る機会があります。また、企画会議をリーダーとして回すこともあるので、こちらの本のタイトルは心に刺さりました。こちらの本は、マット・エイブラハムズさんが著者で見形プラネットかおりさんが訳したものです。
本の内容は?
咄嗟に話す機会がる人、パーティーなどで雑談力が必要な人に向けて書かれた本です。勉強がてら、専門ではない会議に出席する機会があるのですが、コメントを求められるとドキッとしてしまって思っていることをうまく伝えられないことがあります。そのような”苦手意識”を少しでも克服できたらなああと思いこちらの本を手に取りました。
シチュエーション毎に使える型
誰もが事前準備なしに即興でうまく話せることを望むと思いますが、実際はとても難しいです。こちらの本では、事前に準備することも大切と説いております。また、あらかじめ話すパターンを決めておけば、急遽話をすることになっても慌てなくて済みます。
雑談シチュエーション
何ーそれが何ーそれで何
ダラダラ話をして結局何が言いたいんだ?ということがなくなりそうですね。
最初の何で大事なことを最初に話し、次にそれについての説明を行います。最後に新たな知識に基づいて行動を提案するのです。
この間オーケストラを聴きに行ったんだよ!
大晦日のカウントダウンに行われてTV中継もされる演奏で、チケットを入手するのがとっても大変なんだ。
プロが集まる本気の演奏を聞きながら新しい年を越せたのは非常に感動した瞬間でした。
売り込みシチュエーション
問題ー解決策ー利得
共通する問題を提起し、具体的なプロセスで解決策を提案、解決策に付随するメリットを伝えます。
最近朝起きるのが辛いよね。電気をつけて寝落ちしてしまうのが原因の一つだと思うから、23時には寝室の電気を消すように決めよう。電気を消す時間を決めれば、それまでダラダラ操作していたパソコンや読書の効率も上がるし、電気代も節約できるよね。
フィードバック
4つのK 気づき、考え、協力、効果
上から目線になって評価してしまうのをやめて、一個人としてどう感じたか話すことが大切。一緒に協力してよくしていこうという気持ちでフィードバックしましょう。
特に印象的だった内容
参加者に意見を求めてみる
いきなり何か話さなければならないシチュエーションでは、とある質問を参加者に投げかけて時間稼ぎをしたり、その返答を元に会場と一体になって話を進めるというお話がありました。一方的に自分の話を繰り広げるよりも、相手の反応を聞きながら話を進めると、ズレたこと話す失敗は無くなるし、頭が真っ白になった時はあらかじめ決めていた質問を参加者にして、その間に立て直せば良いので、とても良いアイデアだなと思いました。
ヒューリスティックに反応しない
ヒューリスティックとは、先入観に囚われて、直感的に正解に近い答えを導いてしまうこと。例えば、とある会議で同僚が発表を行いました。その後、同僚があなたに声をかけ、会議のフィードバックを聞きたいと伝えます。この時、ヒューリスティックに反応してしまうと、同僚の発表の改善点や次回気をつける点などを相手に伝えることになります。それは本当に同僚が求めていた答えでしょうか。本当は、同僚がはっきしたリーダーシップや発表に対する賞賛かもしれません。勝手に脳で判断してしまわずに、相手が本当に望んでいることは何か観察して対話を重ねることが大事です。
これは私も心当たりが良くあります。Aと質問されたら、きっとBを求めているからそれに近い回答を自分で考えて回答してしまいます。本当は、そんな型にハマった対話などせず、目の前に生きている人間の心に寄り添って会話を行うようにしなければなりませんね。今後は気をつけたいと思います。
そうとも限らない!!
何かに失敗した時、ついクヨクヨしたくなります。が、それは”そうとも限らない”のです。災い転じて福となる、ということわざもあるように、失敗したと思っていてもそれが成功につながることだってあるのです。自分の思う通りにいかないことがあっても、いや、そうとも限らない!と次のプレーを考えて立て直すことが大切。
雑談の最後は?
立食パーティーなどで、目当ての人と話すためにたくさんの型に声をかけることがあります。ただ、いつも思うのが去り際が難しい!話が盛り上がった時は、去るのが難しく感じまし、盛り上がらなくてもうまくそれでは楽しんで!と伝えるのが虚しく感じます。
途中でスピーチの時間になったり、相手のドリンクがなくなったりしたらそれを促してフェードアウトしていたのですが、Think Fast,Talk Smartの本には雑談の去り際についても言及されていました。
会話を終わらせる時は、相手に感謝の気持ちを伝える。
自分の用事にかこつけて会話を終わらせるのではなく、その場を離れる理由に加え、会話を楽しんだサインとして質問、そして相手への関心を示してその場を去るというものです。
とっても大切なことだと思いますが、意識しないとなかなか行動に移せていませんでした。
そして最後にとても胸に刺さる言葉が出てきました。それは、”時間をかける”ということ。
懇親会の際、声をかけたい人がたくさんいる場合はある程度のところで会話を終わらせる必要があります。ただ、焦って会話を終わらせるのはとても失礼です。話をしたい人と話しているはずなのに、次に声をかけたい人のことを考えて話をしてしまっている自分がおり、相手に真摯に向き合えていなかったんだなととても反省しました。意識を集中し、相手にしっかり声を傾けてその日に出会えた方との会話を楽しみたいと思います。会話に、生産性の最大化を狙うのは失うリスクが大きいのでやめましょう。
完璧主義にとらわれない
プレゼンをする際、準備を徹底した完璧なものほど、聞き手は粗探しをしたくなるそうです。”出資を求めても、アドバイスしか得られない、アドバイスを求めれば出資を得られる”というお話を聞いて、自分の会社でのプレゼンでもそういう節があるなあと痛感しました。完璧主義を求めず、相手を自分のチームいできるようなプレゼンができるように努めたいと思いました。
子供のおねだりの話 これは買うに決まってる!
子供がギターを両親におねだりしますが、両親はすぐに飽きるだろうとNo。そこで子供が両親に言った説得が胸に刺さりました。
①パパとママはいつも”クリエーティブになって夢中になれることをしなさい”って言うよね。
滑り出しから最高です。
②楽譜の読み方を自分で勉強するし、自分の部屋で練習する。
解決策です。
③パパとママが好きな曲から演奏するよ。ギターの練習をしたら算数の成績が上がったって友達が言ってた。
双方にとっての利得がとっても素敵。これは買ってしまう。
こんな風に解決策に加えて心にグッとくるメリットを提案できれば相手を説得できるのでしょうね。私も夫に説得されたことを一つ思い出しました。
数年前、お掃除ロボットを買おうと提案されたのですが、私は自分で掃除をするからと却下。すると夫は、自分がいない間に掃除をしてくれる時間の有効性に加え、私が好きなぬいぐるみ(ミニオン)を乗せてお掃除ロボットを動かすこともできるんだよ!と何とも耐え難いメリットを話し始めました。ミニオンがロボットに乗ってブーンと動く姿を想像したら、可愛くて承諾してしまったのです。実際、ぬいぐるみをうまく座らせて、落とさないようにするのは困難だったので実現はできませんでいたが、論理的な説得に加えて心に響くような説得ができれば相手の心を動かすことができるんだなあと思いました。
以上、Think Fast,Talk Smartの本を読んで私が感じたことでした。
もっと本の内容をよく知りたいと言う方はぜひ本を手に取ってみてください。